ディベート講座 〜 ようこそ!名越先生 〜

ふるやまん
今日は、「なこぴぃ」こと名越先生に「ディベート講座」をしてもらいます!はるばる、仙台からこの高槻のマスラボに来てくださいました。ありがとうございます。

なこぴぃ
ふるやまんさん、こんにちは!

ふるやまん
ディベートという講座は、子ども達も学校でなんとなく受けたことのある生徒もいますが、具体的なイメージを掴むのが難しくもあります。そこで、今回は名越先生にお願いして、小学生でも中学生でも「ディベート」というものがどんなものなのかということをレクチャーしていていただけたらと思っています。

なこぴぃ
喜んで!小学生でも分かるように、中学生でも気づきがあるようにお話させてもらいます。

ふるやまん
簡単になこぴぃの紹介をしておきます。なこぴぃは仙台の東北学院中学校・高等学校で先生をされています。普段は物理(理科)を教えているのですが、ディベートの活動をされていると知っていて、ぜひ教えて欲しいとずっと前から思っていたんですよね。そして、どうせ教わるなら、子ども達にディベートの魅力を伝えて欲しいとお願いしたのです。なこぴぃはなぜ「マスラボ」に興味もってくれたんですか?
なこぴぃ
ICTを活用して生徒さんに何かを教えている場面(反転授業など)があれば、生徒さんの様子と生徒へのふるやまんの関わり方から、何かを学べたらといいかなと思って、マスラボを訪ねたい!と思いました。
ふるやまん
なるほど。それでは授業の中でそのあたりも感じて頂ければと思います。それでは授業お願いします。

 

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自己紹介タイム

ふるやまん
授業が始まりました!始めはなこぴぃの自己紹介のあと、東日本大震災の話を少しして頂き、今日の本題であるディベートとは何かについて、子ども達に優しく語りかけるようにスタートしました。

ふるやまん
前半の授業が終了したので、みんなでDVDを見ました。ディベート大会のデモンストレーションで、「ドラえもんは22世紀に帰るべきか?」という題で、肯定派、否定派に分かれて議論する様子をみました。初めてみるディベートの映像でしたが、小学生や中学生にもイメージしやすく、みんな画面を食い入るように眺めていたのが印象的でした。

著作権の関係で、この映像をこのサイトで見せる事はできませんが、後半の授業のはじめに、このDVDの振り返りがあります。子ども達なりの鋭い質問も飛び出し、また、ディベートではジャッジ(第三者)の役割がとても大事であることを彼らも学んだようです。

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DVDをみながらディベートについて学ぶ
ふるやまん
後半の授業が始まりました!

ふるやまん
ディベートの講義も面白かったですが、名越先生の子どもの意見を吸い上げる技術や、承認することの素晴らしさを再確認しました。子ども達の意見を尊重しつつも、きちんと授業の流れにのっていって、学年によらず、集中して講義を受ける姿は印象的でした。普段は、自学自習の塾ですから、このように長時間聴講するっていうのは苦手だと思っていたんですが、名越先生の話が面白かったようで、もっとやりたい!という声も聞こえてきました。

講義の配布資料はこちらになります(PDFです)。

前半講義(ディベートとは)

後半講義(ディベート・スモール解説

 

【生徒の感想】

生徒A
名越先生の説明がとても分かりやすかったです。ディベートということは楽しい勉強だと思った。授業をもっと受けてもっともっと分かりたいです!難しい話だったけど楽しかったです。
生徒B
今日の授業を受けて、話すとき、意見を出すときは何でも説明と根拠が必要だと分かった。しかも、根拠は根拠でも事実性のある根拠の方が必要と分かった。ディベートの映像でもどちらの人も例、過程、根拠をいくつもだして、いかに見ている第三者の人が納得するかだったので、先生の話がつながって、理解できたので良かった。小学校の時にやったディベートは結構当たり前のことが多かったので、どちらもでもいいけど肯定、否定の意見をもつということもありなんだなと思った。

イメージはすごい難しい事で政治とか経済とか環境とかを論題とするのかなと思っていたけど、楽しみながら理解することができたので、今回授業を受けることができて良かった。

生徒C
すごい楽しかったです(特にDVDのディベートが)。自分だけの意見や思い込みで物事を決めつけないように気をつけます。
生徒D
はじめ「ディベート」というのを聞いた時は、「なんじゃそれ?」と思いましたが、なこぴぃの説明のおかげで「ディベート」というのがだんだん分かってきました。それに馬鹿にされたときのことなどを学びました。だから、馬鹿にされたときは、「私のどこをみてそういったの?」と言ったらいいんだなぁ。などと学んですごく感動しました。
生徒E
今日の授業はとても楽しかったです。安倍首相か名越先生だったら、僕は名越先生のほうがいいと思います。またマスラボや大阪にきてください。

 

【授業の後で〜coffee break〜】

ふるやまん
今日は、授業ありがとうございました。いやー。感動しましたね。ディベートって言葉の喧嘩みたいなイメージを持っている生徒もいましたが、名越先生の授業を聞いて、イメージもきちんと掴めたのではないでしょうか。アンケートからもそれは伺えますね。

なこぴぃ
そうですね。今回のディベートの授業を受けてみて、「こういう考え方もあるんだ。だとすると、無理しなくてもいいんだ!」と、柔軟にディベートの授業の内容を受け入れてくれたようでした。この(鵜呑みではなくて、自ら判断した上で)“柔軟に受け入れる”ということも、マスラボの子どもたちの良い素質です(^^)

ふるやまん
うわー。ありがとうございます。いい意味で、マスラボの子たちはすごく素直です。人の意見を素直に聞けるというのは、とても大切なことだなと私も思います。改めてお聞きしますが、今回の授業の意図(目標)はどのようなものだったんですか?
なこぴぃ

今回初めて、ディベートについて話を聞いた小中学生に、「ディベートが出来るようになる」というゴールは高すぎるので、でも、折角ディベートについて聞いていただくのですから、「ディベートという“枠組み”を知ることで、学校で起こるだろう困難なことを回避したり、発想の転換によって困難を和らげる」ことを目標にしました。

幾つかポイントがあったのですが、

・他人と意見が対立することは口喧嘩ではない、と誤解を解いてもらうこと
・他人の話を「本当か否か?(事実を争う)」「すごいかどうか?(事実を認定して程度を争う)」と分けて考えること
・「では他人は、何を根拠に、どんなことを言っているのか」と、他人の主張の“聞き方”(=ポイントの押さえ方)を知ること
・逆に主張する側になった際には、(理由付けが違うのであれば)他人と違う意見を持っても構わないこと

くらい把握してもらえば、教室で生活する時に、「自分」を保てて、いらぬ対立や悩みを抱えずに済むのではないかと思っています(^^)
☆このことは、長年ディベート部を指導していて、部員とのやりとりの中で、「あぁ、中高生はこうしたことで悩むんだ。上手に悩みは解決できるのに」と思った経験が役に立っています。

ふるやまん
なるほど、ディベートを通じて、自分の悩みの解決方法を知るというのが、とても面白かったです。確かに、私自身も小学生、中学生の頃は、実につまらないことで、悩んだりしていたものです。今回学んだことがあれば、相手の主張の聞き方や、自分の意見の持ち方がどのようなものであればいいのかということも明確になって、「自分」というものをもっと好きになれるのではないかなと思いました。今回の授業は、撮影し、配信することで多くの人にディベートの素晴らしさを知ってもらいたいなと思っています。名越先生の方から熱い想いがあれば、ぜひお伺いしたいのですが。
なこぴぃ

例えば「『事実』と『意見』の違い」から、他人との議論のかみ合わせ方まで、日本の教育では扱いきれずにいた部分があります。それらをしっかりとは学べずに育ってしまった大人は多く、そのため、ディベートでは主要になる幾つかの項目を子どもたちには伝えきれずに、現状では学校等の育ちの場で、困っている子ども、同時に、一緒に困ってしまっている大人が多いのではないでしょうか?

私はたまたま、20年前に始まった中高生向けのディベート教育に、長年携わり、多くの経験者と意見交換を進め、また自ら試行錯誤を続けて、「ディベートの初心者にはこれだけは伝えよう」という範囲を、幸運にも掴むことができました。

今回は1時間弱の動画で、なお「長い!」と思う方がいるかもしれませんが、「ディベートという“枠組み”を、教養として知っておこう」程度で、気軽に視聴してもらえると幸いに思っております(^_^)

… … …
なお更に「ディベートが出来るようになりたい」「ディベートが上手になりたい(試合で勝てるように強くなりたい)」という方もいらっしゃると思いますが、ひとえに「質の高いディベート経験&フィードバック」を積み重ね、修行するしか、上達の道はございません!
ただ、ディベートの枠組みを知った上で、では次に何をすれば良いのか?ということについても、実は私には“スモールステップの上達プラン(初級者用)”があるのですが、それはまた別の機会に!

ふるやまん
ぐっ!とくるメッセージありがとうございます。ぜひ、マスラボ生には、ディベートの上達プランを受講してもらって、色々な意見の捉え方や意見の持ち方を学んで欲しいと思います。名越先生のブログとFacebookを紹介させていただきます。ぜひ、皆さんとディベートの輪を広げていければいいですね。

Blog(名越先生)http://nako-p.cocolog-nifty.com/debatable/

Facebook(名越先生)https://www.facebook.com/yukio.754

最後に、マスラボに来られて、マスラボの魅力があれば教えていただきたいのですが。

なこぴぃ
私がマスラボの教室に着いた時、中から聞こえる明るくやりとり。ちょうど数学検定の合格証を受渡していました。
おおらかに大きな声で褒めるふるやまん(古山先生)と、それに明るく応える子どもたち。「あぁ、子ども目線のしっかりとした教育がなされえているんだな」と感じることが出来ました。
更には、私が自習時間も勉強スペースで同席していた際なのですが、ちょっと分からない部分が出てふるやまんに甘えようとした子どもに対しても、「自分で辞書で調べてごらん」など、主体的な学びを諭すふるやまんの毅然とした姿勢も兼ね備えているところが、子どもたちを脇道に脱線させずに素質を伸ばすことに繋がっているのだろうと感じました。

 

ふるやまん
ありがとうございます。本当にそうですね。子ども達は真剣に勉強に向き合っていますし、科目によらず、今回のような学びに対しても貪欲に学びたい!という意欲があります。そういう意欲を育ててあげることこそ。私の目指す教育でもあります。テストの成績だけではなく、新しいことにチャレンジしたり、吸収したりする学力の土壌のようなものを小学生・中学生のうちにつくっていきたいな!と考えています。今日は本当にありがとうございました。